🌀第4回🌀「危うい人間関係から自分を守る心理学」[機能不全家族シリーズ2]

心と体のセルフケア
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🟦 「なぜ危うい人を引き寄せてしまうのか?」

ストーカーになりそう」「攻撃されそう」「噂を流されそう」──そう感じる相手との関係をどう避けるか、悩む方は少なくありません。特にトラウマ経験のある人は、なぜか「境界線を侵してくる人」や「支配的な人」と親しくなりやすい傾向があります。

まずは 「なぜそうなるのか」 を知ることが第一歩です。

🟦 危うい人を引き寄せやすい心理的メカニズム

✅ 1. 「安心感と危険感の混乱」

機能不全家庭やトラウマ経験があると、「安心」と「危険」の感覚が逆転しやすくなります。

• 優しく見える人=安心、ではなく、支配的・境界線を侵す人に「どこか懐かしさ」を感じる

• 子ども時代に「怖いけど離れられない親」と過ごすと、似たタイプの人を「親しみ」と誤認する

📌 これを心理学では「トラウマボンド」と呼びます。

✅ 2. 「境界線の薄さ」

• 「嫌だ」と言うと相手が怒るのでは?
• NOを出すと人間関係が壊れるのでは?

この不安が強いため、境界線を守るより「相手を優先」してしまいます。すると、相手にとっては「都合のいい相手」となりやすく、危うい人に狙われやすくなります。

✅ 3. 「承認欲求の罠」

• 「自分を見てほしい」
• 「特別に扱われたい」

この気持ちは自然ですが、境界を侵すタイプの人ほど「最初は過剰に褒めてくる」ことが多い。結果、「やっと自分を大事にしてくれる人が現れた」と錯覚して、早く距離を縮めすぎるのです。

✅ 4. 「警戒心より同情心が勝つ」

危うい人が「寂しい」「辛い」と訴えてくると、優しさや共感性の強い人ほど「この人を救わなきゃ」と思ってしまいます。

しかしこれは「世話焼きの罠」であり、共依存に引き込まれる入り口になります。

🟦 危うい相手の典型的なパターン

• 最初はやけに褒めてくる、連絡が早い
• 距離感を無視して近づく(すぐに会いたがる、プライベートを詮索する)
• あなたのNOを無視する、または「悲しい」「怒る」などで揺さぶる
• 周囲に悪口や噂を広める兆しがある

これらは「警戒信号」です。

🟦 認知行動療法の第一ステップ:「気づく」

CBT的には、まず「自分がどんな自動思考を持っているか」に気づくことから始まります。

例:
• 「相手を拒否したら嫌われる」
• 「相手の期待に応えなきゃ人間関係が壊れる」
• 「この人は寂しそうだから、助けてあげるのが私の役目」

👉 書き出すことで「これは事実?それとも思い込み?」と見直せます。

🟦 今回のまとめ

• 危うい人を引き寄せる背景には
「トラウマボンド」
「境界線の薄さ」
「承認欲求」
「同情心の罠」がある

• 危うい人ほど「最初の甘さ」で近づいてくる

• CBTでは「自動思考を書き出す」ことからスタートできる

🟦次回は

🌀第5回🌀 助けすぎ・優しすぎのループを抜け出すステップ[機能不全家族シリーズ2]

👩今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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