🟦 はじめに:自分軸がある人=強い人、そう思ってた
「自分軸がある人が好き」
かつて結婚した相手にそう言われたことがあります。
当時の私は、それを“褒め言葉”として受け取れなかった。
「私、自分軸あるように見えるけど、実際はすごく人の感情や新しい選択肢に左右されるのに」って、胸の奥で思った。
でも、彼の言葉がずっと頭に残っていた。
言われた当初は、自分軸がある人って、ブレない人。強い人。迷わない人。
そんな風に思ったから。だけどね、
彼を見ていて、ふと違和感を覚えたの。
🟦 自分軸が強すぎる人って、実は「お山の大将」になりやすい気がする
📌 自分の信念を貫くのはかっこいい。
彼の独特な自信はとてもかっこよかったし、人に慕われついて行きたいと思われる姿も魅力的だった。
けれど、その“信念”がアップデートされないままだと、
人は知らぬ間に“成長の天井”を作ってしまう。
まるで、「バカの山※」の頂上で満足しているように。
(※ダニング=クルーガー効果で言われる、“自信だけが高く、実力が追いついていない状態”)
「俺は自分の考えを持っている」
「自分の軸はブレない」
──そう言う人ほど、柔軟さを失っていく瞬間もある。
📌 成長って
「自分の考えが間違っていたかもしれない」と認められる瞬間から始まるのに。
だから私は今では思う。
“ブレないこと”よりも、“しなやかに揺れられること”の方が、ずっと難しくて、ずっと尊い。
🟦 「自分軸がない私」には、寛容さと柔軟さがある
📌私はよくブレる。
誰かの曇った表情で心配になるし、
人の意見を聞くと「そっちが正しいのかも」と思ってしまう。
だけどそれは、
「自分がない」んじゃなくて、
「相手を感じ取る力が強い」だけなのかもしれない。
📌 自分軸が強い人が「自分を守る力」だとしたら
自分軸が弱い人は「人を感じる力」を持っている。
📌 だからこそ、人と深く関われるし
共感から新しい価値観を吸収できる。
“他人の意見に左右される”ことは、
“他人から学べる柔軟さ”でもあると思う。
🟦「確信を持たない勇気」は、成長を続ける人を作る
経験を積むほど、人は「自分なりの正解」を持ちたくなる。
でもその正解を手放せる人が、
いつまでも学び、進化していける人だと思う。
📌 「今の自分の考えは、限られた経験の中の一つの仮説でしかない」
そう思えたら、失敗を怖れずに挑戦できる。
📌 “確信”よりも“好奇心”を持ち挑戦し続ける人が
本当の意味で“しなやかな自分軸”を持てるんじゃないかと今は感じている。
だから私は、あえて確信を持たないでいたいと思っている。
だって、世界は広くて、正解も沢山あるし、流行だって常識だって変わるし。
人の心も、季節みたいに動いているから。
🟦 「自分軸がない」は、成長の余白があるということ
📌 自分軸が強い人が「完成された人」なら
自分軸が弱い人は「成長し続ける途中の人」。
📌 未完成だからこそ、吸収できる
揺らぐからこそ、深く感じられる。
そう思えるようになってから、私は“ブレる自分”を恥じなくなったし
むしろ、揺れながらも立ち上がるその過程に、
「私らしさ」が宿っている気がするし、
正解がわからない時も、それが私の考えなんだと思えるようになった。
🟦 まとめ:「軸」よりも「呼吸」を大事にして生きていこう
自分軸がある人になろうとしないでブレていい。迷っていい。
そのたびに考えて、悩んで、また選び直す。
むしろその“柔らかさ”(柔軟性)が、私たちの魅力なんだと思う。



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