こうえんの すみっこで、
おとこのこたちが しゃがみこんでいました。
「いけ!」「まがれ!」「そこだ!」
じめんの うえを、
ピカピカの ちいさな くるまが はしっています。
それは えんぴつより ちょっと おおきくて、
ほんとうの くるまみたいに
タイヤが ぐるぐる まわっていました。
リモコンから のびる でんぱが、
みえない いと みたいに
くるまを ひっぱっていました。
すこし はなれた ところで、
ひとりの こが たって みていました。
まざる わけでもなく、
さけぶ わけでもなく、
ただ じっと。
くるまは
ころんで、
つまずいて、
すなを かんで、
それでも また はしります。
まるで
「だいじょうぶ」
って いっている みたいに。
おとなに なってから、
その こは しりました。
いまも まちの どこかに、
ラジコンの せんもんてんが あることを。
しずかな みせの なかで、
くるまたちは ならんで まっています。
だれかの てに にぎられて、
また はしる その ひを。
こどもの ころ、
さわれなかった もの。
ちかづけなかった ばしょ。
それでも、
こころの どこかで
ちゃんと みていた もの。
ラジコンは
きょうも はしります。
はやくなくても、
じょうずじゃなくても、
とてもうれしそうに



コメント