🟦 肉自体に中鎖脂肪酸は「ほとんど含まれない」
結論から言うと、一般的な食肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)には、天然の状態では中鎖脂肪酸はごく微量しか含まれていません。
私たちが通常「脂身」として認識する肉の脂肪の大部分は、長鎖脂肪酸で構成されています。中鎖脂肪酸が豊富に含まれているのは、他の記事でもお伝えしているので覚えた方もいるかもしれませんが、主に以下のような食品です。
- ココナッツオイル
- パーム核油(パームヤシの種子)
- 牛乳や乳製品(バター、チーズなどにも少量)
- 母乳
✅ ではなぜ「肉」と「中鎖脂肪酸」が関連して語られることがあるのか?
📌実は、近年の食肉業界では、
家畜の飼料に中鎖脂肪酸を添加することで、肉質を改善したり、家畜の成長を促進する研究や取り組みが行われています。
📌例えば、豚の飼料に中鎖脂肪酸(MCT)を添加することで、以下のような効果が報告されています。
・日増体量の改善: 豚がより早く大きく育つ。
・飼料要求率の改善: 少ない飼料で効率的に体重が増える。
・脂肪品質の改善: 脂肪の融点が高くなり、より締まった肉質になる。
これは、中鎖脂肪酸が効率の良いエネルギー源であるため、家畜の代謝を助け、健康的な成長を促すためと考えられています。
ただし、これはあくまで「飼料に添加された場合」の話であり、天然の食肉そのものに中鎖脂肪酸が豊富に含まれているわけではありません。
🌱 購入できる肉に中鎖脂肪酸は期待できる?
現在、私たちがスーパーなどで購入する一般的な食肉に、中鎖脂肪酸が「豊富に含まれている」と期待することはできません。
飼料に中鎖脂肪酸が添加された肉も存在しますが、前述したようにそれによって食肉の脂肪に中鎖脂肪酸が増えるということではありません。
もし中鎖脂肪酸を積極的に摂取したいのであれば、
MCTオイルやココナッツオイル・乳製品など、中鎖脂肪酸を豊富に含む食品を直接取り入れるのが最も確実な方法です。
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