— 支配の連鎖から自由になり、自分の人生を取り戻すために
**機能不全家族 第7回(season1最終章)**は
【具体的に人生を変えるための第一歩】です
🟦 はじめに:誰の人生を生きてきたのか?
🍀「もう十分に傷ついた」と、そう感じているあなたへ。
あなたが悪かったわけじゃない。
その傷は、機能不全な環境の中で“生き延びる”ために身につけた、大切なサバイバルの痕跡です。
でも、もうそのやり方じゃ、生きづらくなっているのかもしれません。
ここから私たちは、“自分の人生”を生きるための準備をしていきましょう。
この最終章では、
📌苦しい自動思考や記憶との向き合い方
📌新しい価値観のインストール方法
📌現実的な行動変容のステップ
までを、具体的に解説します。
🟦 まずは自己理解から:「なぜ私はこう感じるのか?」
✅自分の「感情・反応」には意味がある
機能不全家族で育った人は、以下のような無意識の思考を持ちやすくなります:
• 「頑張らなければ価値がない」
• 「誰かをがっかりさせたら、自分が消えてしまうような恐怖」
• 「自分の感情を出すと、見捨てられる」
このような自動思考は、幼少期に形成された“生存戦略”。
だから、悪いものではなく「ありがとう、でももう卒業するね」と、手放していく対象なんです。
📌 今ある“苦しさ”の理由を言語化する
例:
• 「私は何かができていないと、不安になる。それは親から“完璧であること”を求められていたからだ」
• 「自分の気持ちを無視されてきたから、人の期待に過剰に応えようとしてしまう」
言語化できると、“今の自分”が“過去のパターン”に縛られていたことに気づけます。
気づきは変化の第一歩です。
🟦 新しい価値観と選択肢のインストール方法
✅ 今の自分に“安全な親”を与える
機能不全な家庭に育った私たちは、“自分の感情を受け止めてくれる人”に出会えないまま大人になったことが多いです。
今からでも遅くありません。
まずは自分が「安全基地」になりましょう。
✅方法の一例:
シチュエーション | 自動思考 | 新しい価値観を入れるセルフトーク |
頑張れていないと不安 | 「私は怠け者だ」 | 「今日は1つでもできたなら、それで十分。体を守る選択も大事」 |
人に断れない | 「嫌われるかも」 | 「Noが言えることが、信頼関係を育てる第一歩」 |
感情がぐちゃぐちゃ | 「私はおかしい」 | 「混乱するのは当然だよ。辛かったね、よく頑張ってる」 |
✅ “自分を育て直す”練習をする
これは「再養育(re-parenting)」と呼ばれます。
小さな子どもの自分が、ずっと欲しかった言葉を今の自分が与えてあげることです。
🟦 苦しい記憶、自動思考とどう向き合うか
✅トリガーが起きた時の対応ステップ(認知行動療法的アプローチ)
1. 状況:「〇〇と言われた」
2. 感情:「怒り、悲しみ、不安」
3. 思考:「私は価値がないからだ」
4. 根拠を確認:「それは事実?他にありえる解釈は?」
5. 対処行動:「深呼吸し、信頼できる人に話す/セルフトークで否定を中和」
✅書き出して俯瞰するワークシート(簡易版)
📌書いてみよう! (例)
出来事 | 感情 | 思考(自動思考) | 別の視点 | 対処 |
友達に予定を断られた | 寂しさ | 私は大事にされてない | 相手にも都合があったかも | 気持ちを書いて落ち着ける |
🟦 “被害者”からの脱却:「私が変われば世界が変わる」
✅被害者であることは“責任”ではないが、“変わる力”はある
「親のせいだ」と気づくことは重要です。
でも、それだけで終わると、力が奪われたままになってしまいます。
✅次に必要なのは、「じゃあ、自分はどうありたい?」を考えること。
📌 “支配の連鎖”から抜けるとは、“反応を自分で選べるようになる”こと
• 親のような口調がふと出る→「あ、これ親のやり方だな」と気づき、違う言葉を選ぶ。
• 恋人に依存しそうになる→「不安なんだね。甘えていいよ。でも、自分の時間も大事にしようね」と優しく言う。
📌 信頼できる他者との繋がりを築く
被害者で終わらずに済むためには、新しい絆・安心できる人間関係の再構築が必要です。
• カウンセラー(合わなければ即変更すること!カウンセラーの人間性や専門性はバラバラです。私はPTSDになったので、暴言など言われたら逃げて)
• 共感できるコミュニティ
• 新しい価値観を育て合える友人
これは「人生を修復するための関係性」。“今からでも作っていける”ことが希望です。
🟦 終わりに:ここからが“あなたの人生”のはじまり
ここまでの1〜7章にお付き合いいただきましてありがとうございました。これでseason1の第7章は終わりです。
✅終わりに
私たちはすでに「違和感」に気づき、
「変わりたい」と思った時点で、もう変化の渦の中にいます。
過去は変えられません。でも、過去の意味は変えられます。
あなたが生きづらさを感じたその経験は、
「誰かの人生ではなく、自分の人生を取り戻すための、大切な合図」だったのかもしれません。
もう、被害者でいる必要はないです。
私たちは、自分の人生を再構築していく力を、すでに持っています。
これから一歩ずつ、新しい生き方を、自分のペースで始めていきましょうま。共に。
ご意見ご感想などコメント頂けると嬉しいです。
📚参考文献・出典
1. Young, J. E., Klosko, J. S., & Weishaar, M. E. (2003). Schema Therapy: A Practitioner’s Guide. Guilford Press.

2. National Child Traumatic Stress Network (NCTSN)

3. 日本認知療法学会:「自動思考と認知再構成」についての基本概念
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