🟦 回復期の運動で一番やってはいけない勘違い
多くの人がこう思っています。
運動すれば
・ストレスが発散される
・ドーパミンが出る
・メンタルも体型も良くなる
これは健康な脳・神経が前提の話。
高コルチゾール・低ドーパミン状態、
特に回復期に同じことをすると、真逆の結果になります。
・運動したのに疲労が抜けない
・やる気がさらに落ちる
・過食や無気力が悪化する
これは意志が弱いからではなく、
脳が「危険」と判断する運動をしているからです。
🟦 なぜ回復期は「運動の種類」が重要なのか
回復期の脳と神経は、例えるならこうです。
📌 火事のあと、まだ熱を持った建物
ここで必要なのは
・安全確認
・ゆっくり冷ますこと
決して
❌ 爆音で工事
❌ 人を大量に入れる
❌ 無理な再稼働
ではありません。
運動も同じで、
刺激の強さ・速さ・競争性が
そのままコルチゾール反応になります。
🟦 回復期に「やって良い運動」― 神経を回復させる運動 ―
✅ 共通点
良い運動には、明確な共通点があります。
| 観点 | 特徴 |
|---|---|
| 心拍 | 息が切れない |
| 意識 | 今ここに集中できる |
| 終わった後 | 疲労より「落ち着き」 |
✅ ウォーキング(最優先)
ただの散歩、されど散歩。
理由
- 一定のリズム運動 → 迷走神経を刺激
- コルチゾールを下げる
- ドーパミンを「使わずに回復」させる
📌 ポイント
・音楽なし or 穏やかな音
・速さよりリズム
・30分未満でもOK
✅ ゆるい筋トレ(低負荷・高意識)
例:
・自重スクワット
・ヒップリフト
・マシンで軽め
理由
- 「できた」という小さな成功体験
- ドーパミンを消費しない報酬設計
- コルチゾールが上がりにくい
📌 NGなのは
「限界まで追い込む」
「回数や重量への執着」
✅ ヨガ・ストレッチ・ピラティス(穏やか系)
理由
- 呼吸と動きの同期 → 副交感神経優位
- 身体感覚が戻る
- 解離・過覚醒の鎮静
📌 「効かせる」より「感じる」が正解。
✅ 軽い水泳・水中ウォーク
理由
- 水圧が自律神経を安定させる
- 心拍が上がりにくい
- 身体への入力が優しい
🟦 回復期に「やってはいけない運動」― コルチゾールを再燃させる運動 ―
❌ HIIT・全力系トレーニング
理由
- 急激な心拍上昇
- コルチゾールとアドレナリン大量放出
- 回復途中の脳には「生命の危機」
終わった後に
「達成感」より「虚無・疲労・甘い物欲」が出るなら、完全にNG。
❌ 長時間ランニング・過度な有酸素
理由
- 長時間=持続ストレス
- ドーパミンを作るより消耗が勝つ
- 低血糖 → コルチゾール上昇
「痩せるため」にやるほど、痩せにくいホルモン状態になります。
❌ 競争・記録・比較が絡む運動
例:
・他人と比べる
・SNSに上げる前提
・数字で一喜一憂
理由
- 報酬系を刺激しすぎる
- ドーパミンの“前借り”
- 翌日以降の無気力につながる
🟦 判断基準は「運動後の2時間」
回復期に正しいかどうかは、
運動中ではなく運動後で決まります。
| 運動後 | 判定 |
|---|---|
| 落ち着く | ◎ |
| 眠くなる | ◎ |
| 食欲が穏やか | ◎ |
| 逆に不安 | ❌ |
| 甘いものが止まらない | ❌ |
| 何もしたくなくなる | ❌ |
🟦 回復期の運動で最も大切な考え方
📌 運動は「体力をつけるもの」ではない
📌 神経を安全に戻すための手段
いまは
「頑張れる体を作る」時期ではなく
「頑張らなくていい体に戻す」時期。
🟦 まとめ― 動かない勇気も、回復の一部 ―
高コルチゾール・低ドーパミン回復期において、
最も危険なのは
「できる人のやり方を真似すること」
私たちの体は、
すでに十分すぎるほど頑張ってきました。
いま必要なのは
✔ 刺激を足すこと
✔ 追い込むこと
ではなく
✔ 安全
✔ 一定
✔ 予測できる動き
です。


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