⚡️紫外線による日焼け(急性皮膚炎 Sunburn)って何が起きてるの?
☀️日焼けは急性障害
紫外線で皮膚に炎症が起こり、真っ赤で痛い日焼け(サンバーン)として現れます。日光にあ たって数時間後から赤くひりひりとした炎症が起こり、8時間から 2 4 時間でピークとなり、 2、3日で消えて行きますが、あたりすぎたときは水ぶくれとなって皮がむけます
✅紫外線による急性皮膚炎(Sunburn:サンバーン)は、UVBによるDNA損傷と炎症反応。
紫外線によるDNAの傷の直し間違い(突然変異)ががん遺伝子・がん抑制遺伝子に起こり皮膚が発癌を起こす。
✅皮膚内で活性酸素種(ROS)を生成し、炎症や老化を促進する。
✅紫外線は角層の水分保持機能を低下させ、皮膚バリアを破壊。
✅皮膚の免疫機能を一時的に低下させる。
🔬5つの科学的根拠に基づく日焼け後のケア方法
- 冷却による炎症緩和
- 研究では、冷水タオルや冷却ジェルによる皮膚温度の低下が、炎症性サイトカインの分泌を抑制することが示唆されている。
- 出典:第2章 紫外線による健康影響 環境省 A
- 抗酸化物質の摂取
- 抗酸化物質(ビタミンC、E、ポリフェノールなど)はROSを除去し、炎症を緩和。
- 研究例:トマト由来のリコピンや緑茶カテキンが紫外線ダメージを軽減することが報告されている。
- 出典:B. 紫外線吸収剤の皮膚に対する傷害性を抑えた日焼け止め化粧料の開発 Yamaguchi K. (2021). 東京工科大学博士学位論文山口和弘
- 保湿によるバリア機能の回復
- 研究では、セラミドやヒアルロン酸を含む保湿剤が、炎症後の皮膚回復を促進することが示されている。
- 出典:B 同上 Yamaguchi K. (2021)
- 紫外線吸収剤・散乱剤の選択
- 日焼け止めの成分によっては、炎症を悪化させる可能性があるため注意が必要。
- 研究では、酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤は、皮膚刺激が少なく、炎症後の肌にも適しているとされる。
- 出典:C J-STAGE 日焼け止め化粧料の特性と有用性評価 中西美樹 株式会社コーセー 基礎研究室
- 紫外線による免疫抑制と感染リスクへの注意
- 一時的な皮膚の免疫機能低下によってヘルペスウイルスの再活性化などのリスクがある。
- 過度な日焼け後は、清潔を保ち、感染予防に努めることが推奨される。
- 出典:A 同上 環境省 紫外線による健康影響報告書
✅ :研究に基づく日焼け後のセルフケアとPLエキス(をまとめると
対策 | 科学的根拠 | 出典 |
冷却 | 炎症性サイトカイン抑制 | 環境省 A |
抗酸化物摂取 | ROS除去 | 山口 (2021) B |
保湿 | バリア機能回復 | 山口 (2021) B |
散乱剤使用 | 低刺激性 | J-STAGE C |
感染予防 | 免疫抑制対策 | 環境省 A |
PLエキス摂取(日本名:ダイオウウラボシ) (学名: Phlebodium aureum 別名:Polypodium leucotomos :ポリポジウム・レ(ロ)ウコトモスは、ポリポジウム科に属する熱帯シダ) | 炎症・DNA損傷軽減 (抽出成分には、クロロゲン酸、クマル酸、バニリン酸、コーヒー酸、フェルラ酸が含まれる[3]。フェルラ酸がPLの中で最も強い抗酸化物質) | ・Fernblock, a Nutriceutical with Photoprotective Properties and Potential Preventive Agent for Skin Photoaging and Photoinduced Skin Cancers Gonzalez et al. (2011) サルバドール・ゴンザレスら ・PLエキス |
🔬 美容皮膚科行われる日焼け後の主な施術と点滴の種類
以下の施術は、日焼け後の炎症や色素沈着予防、美白目的で広く行われています。
施術・点滴名 | 主成分・方法 | 注意点・期待される効果 |
白玉点滴(グルタチオン点滴) | グルタチオン(抗酸化物質) | メラニン抑制、炎症軽減、疲労回復、美白 A |
高濃度ビタミンC点滴 | アスコルビン酸 | 抗酸化作用、メラニン生成抑制、免疫力向上 B A |
美白点滴 | トラネキサム酸、ビタメジンなど | 肝斑・色素沈着改善、美白促進 A |
ケアシス(エレクトロポレーション) | 美肌成分導入 | 炎症鎮静、保湿、美白 B C |
レーザートーニング | QスイッチYAGレーザー | 炎症が治ってからの施術・メラニン分解、色ムラ改善 A |
📚 皮膚科治療の科学的な根拠と論文の視点
📌グルタチオン点滴
抗酸化作用が強く、メラニン生成を抑える効果が報告されています。特に白玉点滴は韓国でも人気が高く、複数の臨床報告で美白効果が示唆されています。
📌トラネキサム酸
炎症後色素沈着(PIH)や肝斑に対して有効であることが、皮膚科学の論文でも支持されています。メラノサイト刺激因子を抑える作用があり、日焼け後の色素沈着予防に理にかなっています。
📌高濃度ビタミンC点滴
経口摂取よりも血中濃度を高められるため、即効性が期待されます。抗酸化作用により紫外線による細胞ダメージを軽減する可能性があります。
🧠 最後に
日焼け後の美容皮膚科施術や点滴は、科学的根拠に基づいたものも多く、特に炎症の鎮静や色素沈着予防には一定の効果が期待できます。ただし、施術のタイミングや肌状態によっては逆効果になることもあるため、医師の診断と慎重な選択が重要です。
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