🟨 [連載第6回]なぜ高コルチゾールはドーパミンを奪うのか?― ストレス脳のメカニズム ―

ダイエット

👩今回は高コルチゾールの時には低ドーパミンになるということについて学びます

🟦 はじめに|やる気が消えたのは、あなたのせいじゃない

「やらなきゃいけないのに動けない」

「昔はできたのに、今は何もしたくない」それを

 ・怠け・甘え・意志の弱さ だと思わされてきた人は、とても多いです。

でも脳とホルモンの視点で見ると、それは

“やる気を出せない状態”ではなく
“やる気を出してはいけない状態” だった、というケースが少なくありません。

そのを握っているのが 高コルチゾールとドーパミンの関係です。

🟦 まず整理|コルチゾールとドーパミンは役割が真逆

ホルモン主な役割
コルチゾール生き延びるためのホルモン(ストレス・危機対応)
ドーパミン動き出すためのホルモン(意欲・快感・集中)

📌 重要なのは この2つは同時に強く働けない という点。

🟦 高コルチゾール状態=脳が「非常事態モード」

高コルチゾールが続いているとき、

脳はこんな判断をしています。

📌・今は安全じゃない・余計なことは考えるな・楽しむな・先のことより生存を優先しろ

これは原始的には正しい反応です。

猛獣に追われているときに

「やる気」や「ワクワク」は不要だから。

🟦 なぜ高コルチゾールはドーパミンを奪うのか?

ここが今回の核心です。

✅ 理由①

脳のリソースが「生存」に全振りされる

高コルチゾールが出ている間、脳は ・警戒・予測・不安処理にエネルギーを使い切ります。

👉 ドーパミンに回す余裕がなくなる。

✅ 理由②

ドーパミンは「未来」を見るホルモンだから
ドーパミンは・目標・期待・達成感 と深く結びついている。

でも高コルチゾール状態では
「未来より今を生き延びろ」という指令が最優先。

👉 未来志向のドーパミンは抑制される。

✅ 理由③

慢性ストレスでドーパミン受容体が鈍くなる

これはかなり重要なポイント。

高コルチゾールが長期間続くと
・ドーパミンが出にくくなる
・出ても「効きにくくなる」

つまり

📌 少しの達成や楽しさでは反応しなくなる。

結果
・何をしても楽しくない
・やっても報われない感覚 
が強まります

🟦 これが「低ドーパミン状態」の正体

低ドーパミンとは
ドーパミンがゼロになることではなく
・使える量が減っている
・感じ取れる感度が下がっている
この状態では、脳はとても合理的な選択をしているだけ。

🟦 ゴロゴロ・スマホ・動けないのは脳の省エネ

高コルチゾール × 低ドーパミンの脳は、

行動脳の判断
何か始めるエネルギーが足りない
考える消耗が大きい
動かない正解
スマホを見る少ない刺激で済む

👉 これは怠惰ではなく「これ以上消耗しないための防衛反応」。

🟦 ダイエットや人生がうまくいかなくなる理由

この状態で
・頑張ろう
・気合を入れよう
・もっと努力しよう

とすると

📌・さらにコルチゾールが上がる
・ドーパミンはますます抑制される

結果
「何度も失敗した自分」だけが残る。

🟦 重要な視点|問題は意志ではなく設計

ここで覚えておいてほしいこと。

📌高コルチゾール状態の人に「やる気を出せ」は酸欠の人に「もっと走れ」と言うのと同じ。

必要なのは
・叱咤激励
・根性
ではなく、👉 ホルモン前提で組み直した設計。

🟦 次回予告|それでも痩せられる人がいる理由

では、低ドーパミン状態でも無理なく痩せていく人は何をしているのか?

答えは
・意志力を使っていない
・モチベーションに頼っていない

次回はここを、具体的な方法を見ながら勉強していきたいと思います。

次回 🟨低ドーパミン状態でも痩せられる人がやっていること― 意志力を使わないダイエット設計 ―

🟦 連載・目次

  1. 第1回:高コルチゾールってどんな状態?
  2. 第2回:高コルチゾールを下げる方法を知ろう
  3. 第3回No1:高コルチゾールダイエット─痩せないのはやる気のせいじゃない。
  4. 第3回No2:高コルチゾールダイエット─痩せないのはやる気のせいじゃない。
  5. 第4回:40代の高コルチゾールと低ドーパミンのダイエット体験日記〜初日から1週間目
  6. 第5回: 低ドーパミンとは何か?
  7. 第6回:高コルチゾールがドーパミンを奪うメカニズム
  8. 第7回:意志力を使わずに痩せられる人の設計
  9. 第8回:ドーパミン回復の食事・運動・休息
  10. 第9回:スマホ・甘い物・頑張り癖が消耗源

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