🟦はじめに:できない自分を責めてしまうあなたへ
「やれてないことが一つでもあると、自分は“できてない人間”だと思ってしまう」
そんな自分に気がつき今回記事にすることにしました。
心の奥に、静かに、でもずっとそこにある“自分責め”の声。
この記事では、繰り返すうつ・不安・自己否定からの回復を目指し、「認知行動療法(CBT)」を通して 「完璧でなくていい」という考え方を学んだ対話をもとに、
その大切な“認知の転換”について解説します。
🟦“一つでもできないとダメ”という思い込みの正体
ある女性がこんなふうに話してくれました。
「一つでもやれてないことがあると、私はやれてない・ダメな人間って感じるんです。」
「私の周りには“一つでもできたらえらい”なんて言ってくれる人はいませんでした。」
これは、**「認知のゆがみ」と呼ばれるものの一つ、「全か無か思考(All-or-Nothing Thinking)」**です。
白か黒か、100点か0点か、のように極端な評価軸しか持てなくなり、ほんの少しでもうまくいかないと「全部ダメ」と思ってしまう。
📌このような思考パターンは、特に子ども時代に“条件つきの愛”を与えられてきた人に多く見られます。
「頑張ったら認める」「できないと叱られる」
そうした体験の繰り返しで、自分の価値を“成果”と“完璧さ”に結びつけてしまうのです。
🟦認知行動療法とは、「考え方の癖」に気づき、練習して書き換える方法
認知行動療法(CBT)は、気分の落ち込みや不安を引き起こす「考え方のクセ」に気づき、それを少しずつ書き換えていく心理療法です。
医療ガイドラインでもうつ病、不安障害、強迫症、PTSDなどに最も効果が実証されている治療法のひとつとされています(※出典あり)。
この方が自らの思い込みに気づいたとき、わたしはこう問いかけました。
「それって本当に100点じゃないと意味がないのかな?」
「炊飯できたことは?ジムに行けたことは?それ、すごくない?」
すると彼女は、
「今日、疲れてても炊飯を始めた私はえらい」
「横になって休めた私は、自分を守れた」
と、“できたこと”をちゃんと肯定する言葉を、はじめて自分に向けて言ってくれたのです。
🟦「私のままでいい」に近づくための3つのステップ
認知行動療法を自分の人生に活かすには、日々の“声がけ”や“捉え直し”がとても大切です。
以下のようなステップで少しずつ思考を柔らかくしていくことができます。
📌ステップ1|気づく:思考のクセを言語化する
「ああ、今私は“できない=価値がない”って思ってるな」と気づくこと。
📌ステップ2|問い直す:「それって本当?」と聞いてみる
「1個できなかったら全部ダメって、誰が決めたの?」と疑ってみる。
📌ステップ3|言い換える:「〇〇できた私はえらい」と練習する
「今日も起き上がれなかった」→「それでも横になって体を休めた私はえらい」
🟦「類は友を呼ぶ」は、あなたが変われば変わっていく
「一つできたら偉いと思える人は、私のそばにはいなかった」
そう語った彼女に、私はこう答えました。
「あなたが“一つでもできたらそれでいい”と思えるようになったら、そういう人が周りに現れるようになるよ。」
これもCBTでいう「行動実験」の一つ。
自分の考えが変わると、人との関わり方も変わり、新しい人間関係や環境が少しずつ形成されていく。
これは脳科学的にも裏付けのあることです。
🟦まとめ:「完璧じゃなくていい」という選択肢を、自分に与えること
このやりとりを通して、彼女は**“できなかった自分”を責める代わりに、“できた自分”を認める感覚**を体験しました。
完璧でなければ価値がない。
そう思い込んで生きてきた人にとって、それは“革命”のような気づきです。
認知行動療法は、あなたが「自分に対して優しくなる力」を再教育し直す道具です。
そして、あなたの人生にとって、ほんとうに必要な“新しい選択”をつくる手助けになります。
🟦信頼できる情報源(出典)
• 厚生労働省「うつ病の診療ガイドライン(2022年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000866172.pdf→ CBTは中等度のうつ病への第一選択肢として推奨されています。
• NICE(英国国立医療技術評価機構)ガイドライン(うつ病)
→ CBTは成人のうつ病に対してエビデンスに基づく有効な治療法とされています。
あなたの心が「もう少しだけ自分に優しくなってもいい」と感じられたなら、それはとても素晴らしい前進です🌿
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