🟦 はじめに:なぜ「与えること」が疲れに変わるのか?
誰かに手を差し伸べることは誇るべき長所です。しかし、境界線(バウンダリー)が曖昧だと、与えることがいつの間にか「奪われる」体験に変わってしまいます。境界線を守れるギバーとは、与える力を失わずに自分を消耗から守る人のこと。今回は、その最初の一歩である「境界線の心理術」を、例え話・認知行動的ワーク・実践フレーズ付きでじっくり解説します。
🟦 例え話:砂時計のギバーと、水道のギバー
✅ 物語1:砂時計のギバー(守れるギバー)
- 砂時計の上半分が「あなたのエネルギー」。下半分は「相手への与え」。砂はゆっくりと流れるが、上半分が空になると砂は止められる(休む)。砂時計の持ち主は「砂の量」を意識し、必要なときに砂をためる(セルフケア)ので長く与えられる。
✅ 物語2:水道のギバー(境界線が弱いギバー)
- 水道は止め忘れると水がどんどん流れ続ける。使う側は満足でも、水源(あなた)は枯渇する。水道の持ち主は「止める習慣がない」ため、自分が空になるまで与え続けてしまう。
📌 比喩でわかるポイント:
与えること自体は善ではなく、与え続けられる仕組み(=境界線と回復)の有無が重要です。
🟦 境界線とは何か?誤解を解く(心理術の基礎)
✅ 境界線の誤解(よくある3つ)
- 📌「境界線を引く=冷たくなる」ではない
→ 正式には「自分を消耗から守るためのルールづくり」です。 - 📌「境界線は相手を突き放すため」ではない
→ 境界は関係を長く保つための保険のようなもの。 - 📌「境界線は言わなくても伝わるはず」
→ 多くは曖昧さが誤解を生みます。言語化が必要。
✅ 境界線の心理学的効果(短く)
- 自己効力感(私は自分を守れる)が上がる。
- 人間関係の質が改善される(利用者が排除され、健全な関係が増える)。
- ストレス反応が減る(慢性疲労感・罪悪感の低下)。
🟦 境界線を作るための4段階心理術(実践的)
✅ 段階1:「自分の限界」を知る(内観ワーク)
- 毎日1分でできるワーク:終わった会話や出来事で「自分が疲れた瞬間」をメモする。
- 質問例(ノートに書く)
- その状況で私は何を感じた?(怒り・悲しみ・疲労など)
- 体はどこに違和感があった?(首・胃・肩など)
- 私の“余力”はその時どれくらい残っていた?(10点満点で)
📌 目的:自分が「限界」を数値化できるようにする。
✅ 段階2:「自動思考」を見つける(認知再構成の導入)
- よく出る自動思考(例):「断ると相手が悲しむ」「私がやらないと誰もやらない」
- 書き出す方法:状況 → 自動思考 → それに伴う感情 → 代替思考(事実ベース)
- 代替思考例:「断っても相手は自分で解決する力があるかもしれない」「私が全部背負う必要はない」
📌 目的:罪悪感が生まれる“思考の癖”を見つけ、現実的な視点に置き換えること。
✅ 段階3:「境界線を言語化する」スキル
- 実践フレーズ(短く、非攻撃的に)
- 「今週は余力がないのでできません」
- 「○○は私の役割ではないので、他の方法を提案します」
- 「今すぐは無理だけど、△日ならできます」
- TIPS:Iメッセージ(「私は~」)を使う。相手を責めない言い回しで伝えると摩擦が少ない。
📌 例:職場で重なる頼み事に対して
「今抱えている仕事で手一杯なので、これを引き受けると納期に影響が出ます。別の人を検討できますか?」
✅ 段階4:「小さなNOの練習」と回復ルーティン
- NO練習のステップ(実例)
- 低いリスクから始める(カジュアルな誘いに断る)
- セリフを用意してロールプレイする(鏡や紙に書いて声に出す)
- 終わったらセルフケア(短い休憩・深呼吸・好きな飲み物)で回復する
📌 目的:境界線は筋肉と同じで、練習で強くなる。小さく始めること。
🟦次回は
今回の続きです!
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